請願

 

第170回国会 請願の要旨

新件番号 1013 件名 教育格差をなくし子供たちへの行き届いた教育に関する請願
要旨  児童・生徒が確かな学力を身に付けることや自分の進路を自らの力で切り開けるようになることは、国民の願いであり、この願いにこたえるため、教育条件の整備が急務である。三○人学級については、東京都を除くすべての道府県で一定努力がなされているが、小・中・高すべてで実現するには、国の責任で制度として確立しなければならない。貧困と格差の拡大は深刻であり、高過ぎる教育費で中退せざるを得ないなど、貧困が子供たちの学習権を奪っている。憲法は国民に「ひとしく教育を受ける権利」(第二六条)を保障しているが、今起きていることは、経済的地位による教育上の差別である。教育の無償化は世界的な流れであり、家庭の収入にかかわらず、どの地域に住んでいてもひとしく教育を受けられるよう予算を増やし、教育条件整備を国の責任で進めることを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、教育予算を大幅に増額すること。また、地方の教育費を増やすために地方交付税を増額すること。
二、国の責任で小学校・中学校・高等学校の三○人以下学級を実現すること。また、教職員と子供が直接向き合い、子供がゆとりを持って学べるように、すべての学校で教職員を増やすこと。
三、義務教育費国庫負担制度を維持・拡充し、国の負担率を復元すること。
四、障害のあるすべての子供たちの教育の充実に向けて、教職員を増やし、教育条件を整備すること。
五、教育費の無償化を目指し、就学援助制度及び授業料減免制度を抜本的に充実すること。教育費の父母負担を軽減すること。
六、当面年収五〇〇万円以下の家庭に対して、高校・大学の授業料を無償とする制度を実現すること。
七、私学助成の国庫補助制度を堅持し、私学助成を大幅に増額すること。

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