請願

 

第170回国会 請願の要旨

新件番号 83 件名 労働者派遣法を派遣労働者保護法に抜本改正することに関する請願
要旨  労働者派遣法が施行され、度重なる規制緩和の結果、派遣労働者は三二一万人へと急増している。中でも登録型の派遣労働者は、不安定な雇用形態の下で低賃金と無権利状態を強いられ、日雇派遣やスポット派遣が増え、最低限の生活さえ保障されないネットカフェ難民と呼ばれるような貧困が広がっている。貧困の根底にある労働の破壊と非正規雇用の拡大を根本的に見直すことは、日本社会が直面する重要課題であり、取り分け派遣労働者の権利を守り、非人間的な労働実態を改善することは、緊急課題となっている。
 ついては、違法派遣を根絶し、労働者が将来に希望を持って、人間らしく生き働くことのできるルールをつくるため、次の事項について実現を図られたい。

一、現行の労働者派遣法を、派遣労働者保護法に抜本改正すること。
二、派遣労働は常用代替とせず、臨時的・一時的業務に限定すること。
三、派遣労働は常用型派遣を基本とし、日雇派遣を禁止すること。
四、派遣の受入期間の上限は、一年とすること。
五、事前面接や偽装請負、多重派遣などの違法行為があれば、直接雇用とみなすこと。
六、派遣労働者と派遣先労働者との均等待遇を実現し、労働者の権利を守ること。
七、労働契約の中途解除を制限すること。
八、マージン率の上限を法律で定め、ピンはねを規制し賃金を確保すること。
九、労働基準法を改正し、三年上限の有期雇用を制限すること。

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