請願

 

第169回国会 請願の要旨

新件番号 3387 件名 介護報酬の引上げ、利用者負担の軽減を始めとする介護保険制度の緊急改善に関する請願
要旨  介護保険は破綻(はたん)の危機にさらされている。低すぎる介護報酬は、介護施設・事業所の経営を圧迫し、多くが経費の切り詰め、取り分け人件費の削減を余儀なくされており、事業の縮小・廃止に追い込まれる事態も生じている。このような経営難は介護労働者の賃金・労働条件などにも及び、多くは低賃金かつ劣悪な労働条件の下で働くことを強いられている。その結果、介護労働者の確保が困難を極め、現場は深刻な人員不足に悩まされている。介護労働の担い手が減り続けることになれば、介護保険制度そのものを維持することができなくなる。高齢化が進む中で、安心して老後を送りたいという国民の願いにこたえるためには、介護保険制度を改善・充実させていくことが不可欠である。介護労働者の社会的身分を確立し、利用者が負担の心配をせずにいつでも必要な介護サービスを利用できるように、介護報酬の引上げなど介護保険制度の緊急の改善を求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、次期改定を待つことなく、早急に介護報酬を引き上げること。
 1 ヘルパーを始め介護従事者への十分な給与保障を可能とする基本報酬を引き上げること。
 2 介護保険施設における人員基準の見直し、その裏付けとなる診療報酬を引き上げること。
二、保険料、利用料、居住費・食費など、利用者、高齢者の負担の軽減、低所得対策の拡充を図ること。必要なサービスが制限されることなく保障されるよう基準などを見直すこと。
三、以上を実現するために、緊急の予算措置を始め、必要な対策を講じること。

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