請願

 

第169回国会 請願の要旨

新件番号 2475 件名 検察・警察による取調べの全面可視化等、検察・警察捜査と刑事司法システムの適正化に関する請願
要旨  鹿児島県志布志市での選挙違反事件や富山県での強姦冤罪(ごうかんえんざい)事件等、警察・検察による不当な捜査や取調べによる冤罪が相次いでいるが、こうした事件は、密室での取調べで警察がでたらめな調書を作り上げたこと等によって起きたもので、本来は警察捜査をチェックすべき検察も事件捏造(ねつぞう)に加担していたことが分かっている。にもかかわらず、裁判も検察の主張を追認することだけに堕しており、取調べで容疑事実を否認する限りは保釈も認めない人質司法等、日本の刑事司法における問題点は山積している。こうした現状を改善するためには、刑事司法システム全体の抜本的な立て直しが急務であるが、当面の改善策としては、取調べを録音・録画する取調べの可視化が検察・警察の不当な捜査の歯止めとなる。しかし、一部事件での導入にとどまるなら、問題点が改善されないばかりか、検察・警察側の不当な立証に都合良い材料として使われるだけである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、警察と検察、検察と裁判などの健全な緊張関係の再構築と人質司法等に見られるような日本の刑事司法の抱える問題点の抜本的改善に向け、立法府としての衆参両院の真摯(しんし)な努力を行うこと。
二、特に、検察において一部試行が始まっている取調べの可視化については、警察捜査はもちろん、参考人としての聴取なども含めたすべての事件捜査における全面的導入を行うよう、衆参両院における立法努力を行うこと。

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