請願

 

第168回国会 請願の要旨

新件番号 1453 件名 中部縦貫自動車道松本波田道路と国道百五十八号の整備に関する請願
要旨  中部縦貫自動車道松本波田道路は一九九八年三月ルート発表、一九九九年三月都市計画決定された。地元説明会では(一)長野県下でも有数の優良農地を大きくつぶすこと(二)松本郊外の田園風景の景観を損なうこと(三)渋滞解消と言いつつ、より多くの車を呼び込み、自然環境に影響を及ぼすこと(四)ルート選定と決定に住民参加の機会がなく、不明瞭(ふめいりょう)な点が多いことなどの反対意見が数多く出された。一九九八年の都市計画法に基づく公告縦覧に際しては、意見書のほとんどが計画に反対するものであった。中部縦貫自動車道は当初四車線で整備する計画であったが、建設コスト削減の上から二車線に変更され、しかも「現道(一五八号)を改良しながら生活道路としても使える道路として整備せざるを得ない」と長野県知事は明言し、一九九七年に開通した安房峠道路も交通量は減少傾向にあり、少子高齢化、人口減少が明らかな今後も交通量増加は不確実である。バブル崩壊と人口推計の現況を見れば当計画も現実的な方向に変更せざるを得ず、松本波田道路は要らないという意見が一般的である。中部縦貫自動車道は「(山間部の)奈川渡ダム周辺の整備を最優先する」との整備方針を自治体も住民も了解しており、新規に建設する緊急性、必要性を感じていない。建設理由に渋滞緩和が挙げられたが、渋滞は地元車両自体の問題であり、高速道松本波田道路を地元車両が利用することはない。地元では生活道路である国道一五八号を改善することが緊急を要し、かつ現実的な課題であり、県外からの観光客や通過車両等の対策としても有効である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、中部縦貫自動車道松本波田道路は計画を白紙に戻し、松本波田間の交通対策は新規に道路を建設するのではなく、一般国道一五八号を改良する方向で検討し直すこと。
二、国道一五八号全線の不具合箇所を早急に点検し、主要幹線道路としても生活道路としても安全な道路にするよう抜本的な整備計画を立てること。
三、国道一五八号の通称「波田バイパス」(中部縦貫自動車道松本波田道路のアクセス道路)は二重投資となり無駄であるから、二車線の拡幅整備は行わないこと。

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