請願

 

第166回国会 請願の要旨

新件番号 1491 件名 アメリカ産牛肉輸入再開の抜本的見直しと牛肉の原産国全面表示に関する請願
要旨  二〇〇五年一二月に輸入を再開したアメリカ産牛肉から、除去するはずの危険部位・脊柱(せきちゅう)が混入していたという事件が発生した。そもそも、アメリカ・カナダ産牛肉の輸入再開は、当初、全頭検査を行っていた日本と同等の安全対策が輸入再開の条件と政府自身が言明してきたことにも反して、アメリカのえさ規制や検査も不十分なまま行われた。また、食品安全委員会の答申が、輸入再開に際しては「(輸入の)前提の確認はリスク管理機関の責任」と政府へ厳重な対応を求めていたのにもかかわらず、何ら確認作業をしないままに輸入再開を行った。担当官は「輸入の前に査察を必ずやると言った覚えはない」「買った人も自己責任がある」と開き直っている。そうであれば、牛肉だけでなく、牛を材料とする製品はすべて原産国も含めて表示するのが当然である。
 ついては、安全・安心を土台とした食品安全行政の充実のため、アメリカ・カナダ産牛肉の輸入再開を撤回するとともに、当座すぐに表示制度を充実するなど、次の事項について実現を図られたい。

一、アメリカ・カナダ産牛肉については、輸入再開の際、食品安全委員会から求められているリスク管理に伴う確認作業をしないままであり、輸入再開は認められない。全頭検査や全月齢牛からの危険部位の除去、肉骨粉のえさ利用全面禁止、トレーサビリティーの実施など日本と同等の安全対策が採られるまで再開しないこと。
二、食肉やレストラン等で調理されるもの、及び加工食品・化粧品・薬品など、牛肉及び牛由来の材料を利用している製品はすべて、原材料となっている牛の原産国を表示すること。
三、国内産牛に関する全頭検査を、国の仕事として行い、引き続きBSEを根絶する体制を採ること。

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