請願

 

第166回国会 請願の要旨

新件番号 1432 件名 患者・国民負担増計画の中止と保険で安心してかかれる医療に関する請願
要旨  政府・厚生労働省は二〇〇二年の高齢者の患者負担増、二〇〇三年の健康保険本人三割負担に続いて、二〇〇六年の医療改革で患者負担を更に引き上げている。高齢化がピークとなる二〇二五年に向けて、すべての高齢者から保険料を徴収し、患者負担を引き上げる、いわゆる高齢者医療制度を創設し、高齢者の負担増と給付削減を行おうとしている。加えて、長期入院の食費・居住費を介護保険の改悪に合わせて月三万円程度の患者負担にする、一般入院の食事療養費を減額する、風邪薬やビタミン剤、漢方薬などを保険給付の対象から外す、風邪や腹痛など低額な医療は全額患者負担にするなど、様々な患者負担増が検討されている。さらに、政府管掌健康保険、国民健康保険、高齢者医療制度などの医療保険制度を都道府県単位を軸に再編し、国の運営責任と財政負担の軽減とともに、医療保険ごとに医療費抑制を競わせ、成果の上がらないところには補助金の削減などペナルティーを科すことを計画している。高額な患者負担を求め、強引な再編計画による抑制は、患者の医療を受ける権利を脅かし、病気の早期発見・早期治療を妨げ、重症化による医療費の増加を招く。保険で安心してかかれる医療は、国民共通の願いである。
 ついては、国庫負担の増額など医療保険に対する国の責任を強めるとともに、次の事項について実現を図られたい。

一、健保三割負担を二割に戻すなど患者負担を軽減すること。
二、入院時の食費、部屋代などの患者負担を増やさないこと。
三、高齢者の患者負担と保険料の引上げを行わないこと。
四、必要な医療は公的医療保険で保障し、保険のきかない医療行為を増やさないこと。
五、医師、看護師の増員や医療の質と安全性が確保できるように診療報酬を改善すること。

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