請願

 

第165回国会 請願の要旨

新件番号 394 件名 雇用保険の特例一時金の廃止・改悪反対、国の季節労働者対策強化に関する請願
要旨  北海道は積雪・寒冷という自然条件によって季節的に失業を余儀なくされる一三万人余り(平成一七年度)の労働者がおり、建設業を中心に農業、林業、コンクリート二次製品などの製造業、運輸業の一部、観光産業などのサービス業などに従事している。昭和四九年の雇用保険法で、それまで九〇日分の失業給付を受けていた季節労働者が五〇日の特例一時金とされたことにより、これらの労働者と家族、地域経済に深刻な打撃が加えられた。国の季節労働者冬期援護制度が昭和五二年度に発足し、三〇年近くにわたって季節労働者の冬期間の雇用と生活を支える命綱として重要な役割を果たしてきたが、平成一八年度をもって、これまでの制度が廃止される。さらに、厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会において雇用保険の特例一時金の廃止あるいは見直しの議論がされている。特例一時金が廃止されれば、季節労働者の失業中の生活保障がすべて奪われることになる。また、受給資格要件の見直しによる雇用保険の適用からの排除や、給付内容の見直しによる給付額の減額は、雇用保険法成立時を上回る深刻な事態が予想される。厚生労働省は「通年雇用促進等事業費(仮称)」として市町村レベルの季節労働者対策への支援などを行うとしているが、国としてより積極的な支援が求められる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、雇用保険の特例一時金の廃止あるいは改悪を行わないこと。
二、国として季節労働者対策を一層強化すること。

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