請願

 

第164回国会 請願の要旨

新件番号 1142 件名 すべての子供に対しての行き届いた教育を進めることに関する請願
要旨  子供の学力の国際比較では、日本の子供の学力低下とともに勉強が楽しいと強く思う子供たちが、平均を大きく下回り、学習意欲の低下と学力格差の拡大が示されている。「一人一人が分かるまで教えてほしい」「一人一人が自らの進路を選択できる確かな学力を」の願いはますます大きくなっている。三〇人学級の実現は、その願いにこたえる緊急で切実な課題である。全国四五道府県の自治体で実施されるまでに広がった三〇人・少人数学級を、国の責任で実施すべきである。また、教育の機会均等の大原則を財政面から支える根幹である義務教育費国庫負担制度を堅持することが必要である。国民一世帯当たりの平均所得が七年連続で減少し、子供たちの学習と生活は、困難の度を増している。どの子供にも等しく教育が保障されるためには、就修学保障の充実や教育費の父母負担を軽減することも、緊急の課題である。
 ついては、教育基本法の理念をいかし、子供の豊かな成長と教育の前進に向け、次の事項について実現を図られたい。

一、行き届いた教育と確かな学力が保障されるために、国の責任で小・中・高の三〇人以下学級と、教職員定数増を行うこと。
二、行き届いた教育がすべての子供たちに保障されるよう、教育予算を増額すること。
三、どの地域の子供にも等しく教育が保障されるために義務教育費国庫負担制度をなくさず、堅持・充実すること。
四、私学助成の国庫負担制度を堅持し、私学助成を大幅に増額すること。
五、障害児学級・学校・寄宿舎をなくすのではなく、増やすこと。通常学級に在籍する障害児などの教育条件を整備すること。
六、公立・私立の児童・生徒への就学援助・授業料減免制度、奨学金制度などを充実させること。教育費減税を始め、教育費の父母負担を軽減すること。

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