請願

 

第164回国会 請願の要旨

新件番号 698 件名 すべての子供に向け、行き届いた教育を進めることに関する請願
要旨  学校と子供をめぐる様々な課題が指摘されているが、新教育課程や教育改革と称される諸政策はそれらを解決するどころか、学校現場に多忙化と混乱を生み出し、教育を困難なものにしている。また、経済不況の下で保護者の教育費負担は重く、就修学が困難な生徒も少なくない。しかし、国は財政危機を理由にして義務教育費国庫負担制度の見直しを検討している。廃止されれば、地方の財政負担は一層大きくなり、教育の地域間格差の広がりと教育条件の低下が懸念される。憲法・教育基本法・子どもの権利条約に基づいた、安心して学べる学校や学ぶ喜びと希望をはぐくむ教育を実現するための教育条件整備を進めることが求められている。未来を担うすべての子供たちに行き届いた教育を保障するため、国の責任による教育条件の整備を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、行き届いた教育を進めるために、教育予算を増額すること。
二、どの地域の子供にも等しく教育を保障するために、義務教育費国庫負担制度をなくさず、堅持・充実すること。
三、国の責任で小中高の三○人以下学級と、教職員定数増を行うこと。私学で三○人学級を行うための特別助成を実施すること。
四、私学助成の国庫補助制度を堅持し、私学助成を大幅に増額すること。特に、経常費二分の一助成を実現すること。また、授業料直接助成、施設助成を実施すること。
五、障害児学級・学校・寄宿舎をなくすのではなく、増やすこと。通常学級に在籍する障害児等の教育条件を整備すること。
六、就学援助・授業料減免制度、奨学金制度などを後退させず、充実すること。教育費減税を行うなど、教育費の父母負担を軽減すること。

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