請願

 

第163回国会 請願の要旨

新件番号 136 件名 年金制度を土台から壊す年金改悪法の実施中止、最低保障年金制度の実現に関する請願
要旨  政府、与党は、昨年六月、参議院で、国民の七割が反対していた年金関連法案を強行採決した。国会のルールを踏みにじった暴挙である。政府は、これまで「年金保険料は上がるが、二○一七年以降は上がらない」「給付は下がるが、現役世代の五割以上を確保する」と説明してきた。ところが、保険料は、賃金が上がれば上限なく上がり続け、給付の五割確保は、年金を受け取る六五歳の時だけで、それ以降は、四割台に下がっていく。今後、国会審議なしで自動的に保険料の引上げと給付の引下げをできる仕組みに変える大改悪である。これが実施されれば、(一)払えない人が増え、空洞化をひどくする(二)国民の生存権を侵害することになり、年金制度は土台から壊されてしまう。加えて、少子化の深刻化は、制度改定の根拠を崩壊させる。今必要なのは、だれもが納得できる、すべての国民の安心であり、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という、憲法第二五条の立場に立った社会保障制度としての年金制度をつくることである。国民の生存権を保障する見地に立って、老後の生活を支えるために、全額を国の負担で賄い、国民だれにでも五万円以上の年金を保障、それを土台に払った保険料に応じて給付を上乗せする最低保障年金制度の実現であり、この財源は、消費税増税ではなく、公共事業や軍事費などの無駄を削るとともに、大企業や高額所得者に応分の負担を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、国民の七割が反対している、年金関連法の実施を中止すること。
二、最低保障年金制度を実現し、今も将来も安心できる年金制度をつくること。

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