請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 1087 件名 原発震災を防ぐための施策に関する請願
要旨  次の事項について実現を図られたい。

一、「原発震災」を未然に防止するため、直下で巨大地震が想定されている地域にある原発の運転を即刻停止すること。

   理由
 いつ発生してもおかしくない巨大地震(想定東海地震)が、静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所の直下で起ころうとしている。浜岡原子力発電所は五機が稼働中であり、その耐震性について国内外に大きな不安の声が広がっている。政府は大規模地震対策特別措置法を制定し、巨大地震への備えを講じてきたが、浜岡原子力発電所に関しては一○○%安全とされ、防災対策の対象から外されたままである。最近、浜岡原発三~四号機をモデルとして、地震により一九七九年の米スリーマイル島原発事故のような炉心損傷事故の起こる確率が試算され、四○年間で一機当たり約二・四%という高率になることが判明した。IAEAの推奨基準を六倍も上回る数値である。さらに、建設にかかわった内部関係者から、建設時の不正が相次いで告発されている。「原発震災」という事態になれば、震災被害者の救出は困難となるばかりか、浜岡原発から放出された放射性物質が、南西の風に乗って関東地方一帯を汚染する危険性も生じる。放射能汚染は、地球規模の食と生活を脅かし、環境にも経済にも計り知れない影響を及ぼし、子孫に至るまで、悲惨な影響は尾を引くことになる。原子力発電を今のうちに安全に停止し、炉心冷却を維持し続けることによって、原発震災のリスクを大幅に減らすことが可能になる。

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