請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 232 件名 米海兵隊の北海道への移転・常駐反対に関する請願
要旨  今、アメリカは、世界のいかなるところでも瞬時に攻撃ができるようにするため、世界的規模で米軍再編計画を進めている。日本には、米軍座間基地に、ワシントン州から米陸軍第一軍団司令部を移転させ、在日米軍の陸海空・海兵隊全体を統括し、アジア・太平洋からアフリカ東海岸までを活動範囲にし、日本を地球的規模での戦力投入の拠点にする。このため、自衛隊と共に訓練し、暮らすことを強調している。現在の日本の米軍基地は、海外遠征専門の部隊が中心になっており、このような軍隊を置かせている国は世界になく、さらに海兵隊の拡張を求める政府は、世界のどこにもない。小泉首相は、沖縄の負担軽減を口実に、沖縄米軍基地の本土移転を進めるために、自治体に受入れを迫っていくことを表明しており、北海道の矢臼別演習場に移転するとか、東千歳駐屯地に移転・常駐する、などの報道が相次いでいる。矢臼別では、八年前から行われている実弾射撃演習で、別海町、浜中町、厚岸町、標茶町で窓ガラスが揺れるなど大きな被害を受けている。日本で有数の酪農地帯に海兵隊を移転させることは、史上初めてであり、戦時を前提にしている軍隊と、平穏に暮らすことを望む住民との共存はできない。加えて日米両政府が、札幌市に隣接する千歳市に、米海兵隊を移転・常駐させるというのは、断じて許すことができない。周辺の自治体や住民だけでなく道民に、かつてない不安と衝撃を与えており、基地被害のおそれなど、取り返しのつかない事態になりかねない。米軍基地の国内たらい回しでなく、基地をなくすことこそ、国民と道民の切実な願いである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、米海兵隊の北海道への移転・常駐に反対し、米軍基地被害をなくすこと。

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