請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 34 件名 すべての子供たちに対し、行き届いた教育を進めることに関する請願
要旨  日本の未来を担う子供たちは希望であり、賢く、たくましく、心豊かに成長することは願いである。しかし、政府が実施しようとしている三位一体改革による義務教育費の国庫負担制度の廃止や縮減は教育水準の地域格差を招くおそれがある。全国的な不況は、教育にも大きな影響を与え、学費滞納による中途退学者の増加や保護者の教育費負担増など深刻な問題が子供たちを取り巻いている。また、いじめや不登校などの教育問題も憂慮すべき事態が続いている。こうした状況の中で、すべての子供が、一人の人間として尊重され、個性と能力を最大限に発揮できるような教育を行うためには、三〇人以下学級実現が必要であり、私学助成の充実など教育条件の整備が強く望まれる。
 ついては、次の事項について速やかに実現を図られたい。

一、私学助成の国庫補助制度を堅持し、私学助成を大幅に増額すること。特に、経常費の二分の一助成、授業料直接助成、施設助成を実現すること。
二、国の責任で小中高三○人以下学級(高校職業科二五人、定時制二〇人)を実現すること。私立学校で三〇人学級を行うための特別助成を実施すること。
三、教育水準の地域格差を生じさせないために、義務教育費の国庫負担制度を堅持すること。
四、教育費減税を始め、教育費の父母負担を軽減する措置を行うこと。公立・私立の児童・生徒への就学援助・授業料軽減(減免)制度、奨学金制度などを充実すること。
五、先進諸国並みに教育予算の比率を高め、教育予算を増やすこと。
六、障害児学級・学校をなくすのではなく、必要な障害児学級・学校を増設すること。障害児学校の担任を減らすのではなく、通常学級に在籍する障害児等の教育条件を整備すること。

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