請願

 

第161回国会 請願の要旨

新件番号 430 件名 年金制度の改悪等の中止に関する請願
要旨  失業・リストラなど長引く不況に加えて、医療や年金を始めとした社会保障の改悪で、国民の暮らしは苦しい状況に追い込まれており、国民健康保険料(税)や国民年金保険料が払いたくても払えない事態も広がっている。国民年金加入者の四割近くが保険料未納になっている下で、今回の年金制度改革で、保険料の大幅引上げと給付額の大幅引下げを国民に押し付けている。一方で、法律で決めていた基礎年金の国庫負担率の二分の一への引上げを財政難を口実に先送りしている。さらに国庫負担の財源と称して、消費税増税、老年者控除や公的年金等控除の廃止・縮小など年金課税、扶養などの各種控除の廃止・縮小などの大増税計画を進めている。この改悪が実施されれば、保険料滞納者が更に増え、年金制度の空洞化が拡大してしまい、国民に大きな不安を与え、制度の崩壊の危機につながるものである。二〇〇一年八月に国連社会権規約委員会は、日本政府に対して「年金制度に最低年金額を導入すること」「男女格差の改善」などの二〇〇六年での実施を求めて勧告した。低額の年金や無年金の人をなくすために、最低保障年金制度をつくり、だれもが安心できる年金制度をつくることこそ緊急に行うべきであり、それは、国民生活を守り消費を拡大し、地域経済と日本経済を立て直す道でもある。消費税などの増税ではなく、無駄な税金の使い方を改め、国庫負担を増やして年金制度を拡充することを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、保険料の引上げ・給付の削減など年金改悪をやめ、安心できる年金制度を確立すること。
二、全額国庫負担による最低保障年金制度をつくり、無年金者や低額年金者をなくすこと。
三、消費税引上げや年金課税の強化など、大増税計画をやめること。

一覧に戻る