請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 3253 件名 米・凶作への万全な対策、国民の主食・米と食の安全に関する請願
要旨  凶作でパニックにならないよう、国と自治体が万全な対策を採ることが求められる。特に買占めや売惜しみ、あるいは便乗値上げを許さず、適正な価格での安定供給を求める。また、政府が進めている米改革は、国民の主食について、国が責任を放棄して生産から流通まで市場原理に任せるもので、冷害など不作に直面すれば、通用し得ないことが浮き彫りになっている。農家を選別し、担い手を絞り込む米改革ではなく、意欲のあるすべての農家を担い手として位置付け、地域農業を発展させる合意づくりこそ必要である。食の安全確保のためにも、食料の輸入依存政策を改め、食料自給率を向上させる政策への切替えが必要である。また、輸入自由化や競争原理を押し付けているWTO(世界貿易機関)農業協定を、食料主権を尊重したものに変えていくことも必要である。世界では食料危機の心配は一向に解決されず、毎年多くの子供たちが、尊い命を失っている。日本が自給率を高めることは、世界の食料問題の解決にも貢献する。 
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、米の不作については万全な対策を採り、買占め・売惜しみや便乗値上げは、厳重に取り締まること。
二、国民の主食である米の安定生産・供給を続けられるよう、米改革の具体化に当たっては、地域の主体性を尊重し、意欲のある農家はすべて担い手として位置付けるなど、地域に農家の選別を押し付けないこと。
三、食の安全・信頼を確保するため、加工食品の原材料や添加物、遺伝子組換えの全面表示など表示制度を改善するとともに、輸入食料の安全検査を充実すること。
四、学校給食には地元の農畜水産物を利用すること。また、米の補助復活など、学校給食を改善・充実すること。
五、WTO農業協定は、食料主権を尊重するものに改定すること。ミニマムアクセス米は削減・廃止すること。

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