請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 3165 件名 裁判所の人的・物的充実に関する請願
要旨  国民の権利意識の高まりや企業の経済活動の領域が拡大していく中で、裁判所に持ち込まれる法的な紛争は近年ますます増加している。また、事件の内容も複雑・困難なものになっている。これらの紛争や事件を公正・迅速に解決し、国民の権利を擁護していく上で、裁判所に寄せられる期待も一層大きなものとなっている。裁判所に対する国民の期待にこたえ、国民の権利が十分に保障され、自由で豊かな民主的社会を実現していくためには、利用しやすく信頼される裁判所の存在が不可欠である。しかし、「裁判に時間や費用が掛かり過ぎる」「裁判の手続や結果が分かりにくい」「市民にとって身近な、利用しやすいものになっていない」などの批判にもあるように、裁判所は、国民の期待に十分にこたえられるものにはなっていない。その大きな原因の一つが、国家予算全体のわずか〇・三九%という、極めて限られた裁判所予算と人員不足にある。紛争を公正・迅速に解決する裁判所の機能を強化し、国民のための裁判所を実現するためにも、裁判官・裁判所職員の大幅増員や、不足している法廷・和解室・調停室等の裁判所施設の充実は欠かせない。二一世紀のあるべき司法を論議してきた司法制度改革審議会の「意見書」でも、裁判官と職員の大幅な増員と予算の拡充など、司法を支える人的・物的基盤の充実・強化が不可欠としている。
 ついては、国民がより利用しやすい司法を実現し、国民の裁判を受ける権利を実質的に保障していくため、次の事項について実現を図られたい。

一、裁判所職員の定員を大幅に増やすこと。
二、裁判所施設を充実させるため、裁判所予算を大幅に増やすこと。

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