請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 3031 件名 二千四年の年金改悪反対、安心して暮らせる年金制度に関する請願
要旨  政府は、二〇〇四年の年金改革に向けて、制度の大改悪の準備を進めている。厚生労働省は、厚生年金、国民年金とも保険料を段階的に、大幅に引き上げ、その時々の社会経済情勢によって法律改正なしに、自動的に年金額を減らすという、高負担、低年金の年金制度に改悪することを提案している。また、政府は、年金生活者からの増税をねらい、公的年金等控除の廃止、縮小さえ計画している。一方で、法律で義務付けられている基礎年金の国庫負担の二分の一への引上げには難色を示し、いまだに実施しようとしていない。国民年金、厚生年金、合わせて約一四七兆円の積立金があり、その運用で二〇〇二年度上半期までに、五兆円を超える赤字を出している。安全性が確保されない株式投資はやめるべきである。無年金者、無年金障害者が七〇万人以上、未加入・未納・免除者など、やがて無年金、低年金となる人は九〇〇万人と言われている。国連社会権規約委員会は、日本政府に、年金制度に最低年金を導入することを勧告している。最低保障年金制度を求める流れは、国際的にも国内的にも大きくなっている。本来、年金は社会保障制度の大黒柱であり、老後の命綱としても、なくてはならない制度である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、二〇〇四年の年金改革に当たっては、厚生年金、国民年金などの保険料の引上げ、年金支給額の引下げなど、これ以上の改悪は行わないこと。
二、基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げること。
三、年金積立金を株式投資に使わないこと。過大な積立金は、保険料の引下げと給付の改善に活用すること。
四、全額国庫負担による「最低保障年金制度」(月額、一人七万円)をつくり、すべての人が安心して暮らせるようにすること。

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