請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 1937 件名 自衛隊のイラク派兵全面中止に関する請願
要旨  小泉内閣は、戦場である危険なイラクへ、武装した自衛隊を派兵することを決定し陸・海・空各自衛隊の本格派兵を強行しようとしている。平和憲法の下、戦争を否定してきた平和国家としての有り様が今、根底から覆されようとしている。小泉首相は、国連憲章や国際法に違反し、世界が反対するアメリカのイラクへの武力侵攻をいち早く支持し、自衛隊をイラクに派兵するための「イラク特措法」の成立を強行した。「イラク特措法」が大義のないアメリカの戦争に協力するためのものであり、海外派兵や武力行使を禁じた憲法第九条に違反することは明らかである。イラクの現状は戦闘終結どころか、我が国外交官の痛ましい犠牲に見られるように、戦闘状態が拡大し、拡散しているのが実態である。「イラク特措法」にいう非戦闘地域は全くの虚構にすぎず、自衛隊の派兵がむしろテロやゲリラを引き起こし、自衛隊員の命と安全を危機に陥れることにもなりかねない。平和憲法を蹂躙(じゅうりん)し、アメリカの戦争に加担して、自衛隊のイラク派兵を強行する小泉内閣の暴挙を断じて許すことはできない。アメリカの無法な戦争によって破壊されたイラクの復興は急がなければならない。しかし、それは米英の占領行政に加担するのではなく、何よりも、国連主導による復興支援体制が確立され、イラク人自身による政権の樹立が展望される中で非軍事・民生・人道支援に徹することこそ我が国が行うべき支援であり、平和憲法をいかす道である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、日本国憲法を踏みにじる自衛隊のイラク派兵を直ちに、全面的に中止すること。

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