請願

 

第156回国会 請願の要旨

新件番号 680 件名 すべての子供たちに行き届いた教育を進め、心の通い合う学校をつくることに関する請願
要旨  子供と教育をめぐる危機的状況は、学力低下・不登校・児童虐待など関係者の努力にもかかわらず深刻の度を一層増している。この事態を憂え、解決を求める国民の声はかつてなく高まっており、子供・父母と教職員・学校・地域・行政が心を通わせ、学ぶ喜びのあふれる学校をつくることが今ほど求められているときはない。取り分け、「一人一人が分かるまで教えてほしい」「一人一人が自らの進路を選択できる確かな学力を」の願いはますます大きくなっている。三○人学級の実現は、その願いにこたえる緊急課題として、過半数の自治体で意見書が採択され、自治体の裁量で具体化が相次いでいる。今こそ、自治体任せではなく、国の責任で三○人学級の実施に踏み出すべきである。また、引き続く不況は子供たちに新たな困難を強い、経済的理由で進路の変更を余儀なくされる事態が続出し、就修学保障に深刻な影を落としている。教育費の父母負担の軽減が緊急焦眉(しょうび)の課題となっている。
 ついては、二一世紀を子供の世紀とし、子供の豊かな成長と教育の前進に向け、次の事項について実現を図られたい。

一、小・中・高三○人学級(高校職業科二五人、定時制二○人)を早期に実現すること。複式学級を解消すること。
二、行き届いた教育ができるよう、教職員の長時間過密労働を解消し、すべての学校の教職員を増やすこと。
三、希望するすべての子供に高校教育を保障すること。また、すべての障害児に行き届いた教育を保障するために、教育条件を整備すること。
四、私学助成を大幅に増額すること。また、義務教育費・学校建物の改修改善費の国庫負担制度を守り充実すること。
五、教育費の父母負担を軽減し、長期不況下の子供の就修学保障のために、公立・私学の児童・生徒への就学援助・授業料減免制度や奨学金制度などを充実すること。

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