請願

 

第155回国会 請願の要旨

新件番号 982 件名 すべての子供たちに対する行き届いた教育の保障、心通う学校をつくることに関する請願
要旨  いじめ・不登校・学級崩壊、基礎学力の低下などの教育問題に、父母や国民、教職員が、心を悩ませている。そして、行き届いた教育の保障が、このような深刻な状況を打開する道筋であることが、国民の世論として明確なものとなっている。次代を担う子供たちが、豊かな人格としっかりとした学力を身に付けるためにも、三〇人学級の実現が求められている。全国一、六一五自治体で三〇人学級を求める請願等が採択された。また統廃合ではなく、三〇人学級の実現で高校を存続させようという声が、全国で広がってきている。一方、長期化する不況の中で、経済的理由によって、高等学校を中途退学する生徒が増加している。子どもの権利条約第二八条は、すべての子供に初等・中等教育が保障されるとともに、その無償化を目指すべきであるとしている。憲法第二六条でも「義務教育は、これを無償とする。」と明記されており、教育の無償化や、父母負担の軽減は、父母、国民の切実な願いである。
 ついては、構造改革などにより痛みを生徒たちに押し付けるのではなく、教育を大切にしてほしいという国民の思いを受け止め、文教予算を抑制・削減することなく、大幅に増額することを基本に、次の事項について実現を図られたい。

一、小中高三○人学級(高校職業科二五人、定時制二○人)を早急に実現すること。複式学級を解消すること。
二、私学助成の国庫補助制度を守り、私学助成を大幅に増額すること。
 1 授業料補助の拡充
 2 経常経費補助の拡充
 3 施設、設備補助の拡充
三、義務教育費の国庫負担制度を守り、充実させること。
四、すべての学校の教職員を増やすこと。私学には、専任教職員を増やすための措置を講ずること。
五、子供たちの命と安全を守るために、学校建物の補修・改築をすること。
六、希望するすべての子供たちに、高校教育を保障すること。障害児に行き届いた教育を保障するために、障害児学級・学校の増設や通常学級の教育条件を整備すること。
七、教育費の父母負担を軽減し、教育費の無償化計画を立てること。
八、長期不況下の子供の就学保障のために公立・私立の児童・生徒に授業料減免制度や奨学金制度などを充実すること。

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