請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 691 件名 介護保険、医療保険及び年金制度の改善に関する請願
要旨  現在の介護保険制度は、高齢者の介護をめぐるトラブルが多発しているなど、高齢者のセーフティネットとなってはいない。また、高齢者に対する医療費定率一割負担の導入、厚生年金における老齢基礎年金の支給開始年齢の六十五歳への段階的な繰延べが行われている。このような社会保障制度の後退によって高齢者のみならず若い世代の不安も増大する中、六十五歳以上の高齢者の介護保険料を半額とする特例措置が終了し、昨年十月からは本来の保険料が徴収されている。さらに、医療保険制度においても、健康保険加入者本人の三割負担(大病院においては五割負担)や、すべての高齢者からの保険料徴収など新たな負担増が計画されている。大企業・大銀行に対する税金投入や大型公共事業の無駄を見直せば社会保障の財源を確保することは可能である。
 ついては、いつでもどこでもだれもが安心して医療・介護・福祉を受けられるよう、次の事項について実現を図られたい。

一、安心して必要な介護サービスを受けられるよう、介護保険制度の改善を行うこと。
 1 六十五歳以上の高齢者の保険料を半額に戻し、保険料の減免制度を拡充すること。
 2 低所得者の利用料を軽減又は免除し、介護サービスを利用しやすいようにすること。
 3 国及び自治体の責任により施設やホームヘルパーなどを増やし、十分なサービス体制を整備すること。
二、すべての国民が安心できる医療保険制度を確立すること。
 1 すべての高齢者からの保険料徴収や高齢者の定率負担を行わないこと。
 2 健保本人の三割負担(大病院においては五割負担)や保険外負担の拡大などの負担増を行わないこと。
 3 就学前までの乳幼児に対する医療費無料制度を創設すること。
三、安定した公的年金制度を確立すること。
 1 基礎年金の国庫負担割合を二分の一へ引き上げる計画を早急に実施すること。
 2 無年金者をなくすため年金の受給資格の見直しを行い、すべての国民に最低限度の公的年金を保障すること。

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