議案情報

平成20年12月18日現在 

第170回国会(臨時会)

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議案審議情報

件名 児童福祉法等の一部を改正する法律案
種別 法律案(内閣提出)
提出回次 170回 提出番号 10

 

提出日 平成20年11月4日
衆議院から受領/提出日 平成20年11月14日
衆議院へ送付/提出日  
先議区分 衆先議
継続区分  

 

参議院委員会等経過
本付託日 平成20年11月18日
付託委員会等 厚生労働委員会
議決日 平成20年11月25日
議決・継続結果 可決

 

参議院本会議経過
議決日 平成20年11月26日
議決 可決
採決態様 全会一致
採決方法 押しボタン(児童福祉法等の一部を改正する法律案の投票結果はこちら)

 

衆議院委員会等経過
本付託日 平成20年11月11日
付託委員会等 厚生労働委員会
議決日 平成20年11月14日
議決・継続結果 可決

 

衆議院本会議経過
議決日 平成20年11月14日
議決 可決
採決態様 全会一致
採決方法 異議の有無

 

その他
公布年月日 平成20年12月3日
法律番号 85

 

議案要旨
(厚生労働委員会)
児童福祉法等の一部を改正する法律案(閣法第一〇号)(衆議院送付)要旨
 本法律案は、我が国における急速な少子化の進行、児童虐待等の問題にかんがみ、次代の社会を担うすべての子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため、子育て支援の充実、要保護児童に対する家庭的環境における養育の充実、地方公共団体及び事業主の取組の強化等の措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
第一 児童福祉法の一部改正
一 児童自立生活援助の実施に係る見直し
児童自立生活援助の実施について、都道府県による措置から、義務教育を終了した児童又は都道府県の措置を解除された満二十歳未満の者からの申込みによる実施へと仕組みを改める。
二 新たな子育て支援事業の実施等
1 乳児家庭全戸訪問事業とは、一の市町村の区域内における原則としてすべての乳児のいる家庭を訪問することにより、子育てに関する情報提供、養育環境等の把握を行うほか、養育についての相談に応じ、助言等の援助を行う事業をいう。
2 養育支援訪問事業とは、乳児家庭全戸訪問事業等により把握した保護者の養育の支援が特に必要と認められる児童及びその保護者、出産後の養育について出産前の支援が特に必要な妊婦等(以下「要支援児童等」という。)に対し、その養育が適切に行われるよう、要支援児童等の居宅において相談、指導、助言等の必要な支援を行う事業をいう。
3 地域子育て支援拠点事業とは、乳幼児及び保護者が相互に交流する場所を開設し、子育てについての相談、情報提供、助言等の援助を行う事業をいう。
4 一時預かり事業とは、家庭における保育が一時的に困難となった乳幼児について、主として昼間において、保育所等で一時的に預かる事業をいう。
5 市町村は、1から4の事業が着実に実施されるよう必要な措置の実施に努める。
6 都道府県知事は、母子保健に関する事業等の実施に際して要支援児童等と思われる者を把握したときは、当該者の現在地の市町村長に通知するものとする。
三 小規模住居型児童養育事業の実施等
1 小規模住居型児童養育事業とは、都道府県による措置に係る児童について、要保護児童の養育に関し相当の経験を有する者等(里親を除く。)の住居において養育を行う事業をいう。
2 国及び都道府県以外の者による小規模住居型児童養育事業の実施に係る届出等について規定する。
四 里親制度の見直し
養子縁組を前提としない養育里親について、要保護児童の養育を希望し、かつ、都道府県知事が行う研修を修了したこと等の要件を満たす者であって、養育里親名簿に登録されたものとする。
五 被措置児童等虐待の防止等
1 被措置児童等虐待とは、里親、児童養護施設等の長、その職員その他の従業者等が、委託された児童、入所する児童等(以下「被措置児童等」という。)について行う暴行等の行為をいう。
2 被措置児童等虐待を受けたと思われる児童を発見した者の通告義務、被措置児童等虐待を受けたときの被措置児童等による届出、都道府県が通告等を受けたときに講ずべき必要な措置等について規定する。
六 家庭的保育事業の実施等
1 家庭的保育事業とは、市町村が保育に欠けると認める乳幼児について、家庭的保育者(市町村長が行う研修を修了した保育士等であって、市町村長が適当と認めるものをいう。以下同じ。)の居宅等において、家庭的保育者による保育を行う事業をいう。
2 市町村は、保育に対する需要の増大等、保育所における保育ができないことについてやむを得ない事由があるときは、家庭的保育事業による保育等の適切な保護を行わなければならない。
第二 次世代育成支援対策推進法の一部改正
一 市町村行動計画及び都道府県行動計画に係る見直し
1 行動計画策定指針の記載事項として、市町村行動計画において保育の実施の事業、放課後児童健全育成事業等の次世代育成支援対策に係る目標等を定めるに当たって参酌すべき標準を追加する。
2 市町村及び都道府県は、行動計画を策定又は変更しようとするときは、事業主、労働者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
二 一般事業主行動計画に係る見直し
1 一般事業主のうち、一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出の義務が課せられる範囲について、常時雇用する労働者の数が三百人を超えるものから百人を超えるものへと拡大するとともに、一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出 の努力義務が課せられる範囲について、三百人以下のものから百人以下のものに変更する。
2 一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出の義務が課せられている一般事業主は、一般事業主行動計画を策定又は変更したときは、これを公表及び労働者に周知しなければならない。
3 一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出の努力義務が課せられている一般事業主は、一般事業主行動計画を策定又は変更したときは、これを公表及び労働者に周知するよう努めなければならない。
三 特定事業主行動計画に係る見直し
1 特定事業主は、特定事業主行動計画を策定又は変更したときは、遅滞なく、これを職員に周知しなければならない。
2 特定事業主は、毎年少なくとも一回、特定事業主行動計画に基づく措置の実施状況を公表しなければならない。
第三 社会福祉法の一部改正
児童福祉法に規定する乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業及び小規模住居型児童養育事業を第二種社会福祉事業に追加する。
第四 施行期日等
一 施行期日
この法律は、平成二十一年四月一日から施行する。ただし、第二の一については公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から、第一の六については平成二十二年四月一日から、第二の二の1については平成二十三年四月一日から施行する。
二 検討
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の児童福祉法等の規定について、その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 
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議案等のファイル
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成立法律のPDFファイルは、こちらでご覧いただけます。
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