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参議院では、二院制の下における参議院の独自性を高めるため、決算審査の充実等の観点から、政府開発援助(ODA)予算の適正な執行を始めODAをめぐる諸問題に対して積極的に取り組んでいます。
平成16年度からは、参議院改革協議会報告書(平成15年7月)の提言に基づき、ODA経費の効率的運用に資するため、毎年度、ODAに関する専門の議員調査団(参議院政府開発援助調査派遣団)を海外に派遣しています。
このような経緯を踏まえ、第164回国会召集日の平成18年1月20日、ODAを始めとする国際援助・協力に関する諸問題を調査するため、政府開発援助等に関する特別委員会が設置されました。
このODA特別委員会は、衆議院にはない参議院独自の委員会であり、30人の委員により構成されています。
ODAは我が国外交の基盤であり、外交の手段でもあります。我が国にとってODAは重要な財産です。しかし、財政状況が厳しい中でODAが着実に実施されるためには、国民の理解と支持が必要です。
ODA特別委員会では、国民の視点に立ちながら、効果的、効率的な援助が行われるよう評価も含めた調査を進め、ODAと国益や外交戦略との関係、戦略的な援助とODA実施体制の見直し、ODAの透明性の向上などの諸課題について特に以下のような調査を行い、議論を深めてきました。
(1)外務、財務、文部科学省等の13府省庁に別々に計上され、これまで別々に審査されてきたODA関係予算を特別委員会として横断的に一括して審査(平成18年度総予算委嘱審査から実施)
(2)参議院政府開発援助調査派遣団の報告を聴取し、意見交換することで派遣の成果をフォロー
(3)来日中の外国要人の出席を得て、これらの国に対して我が国が行っているODAの効果や問題点などについて、直接、意見交換を行い、被援助国の考えを聴取
(4)ODAと外交戦略、東アジア援助、平和構築、アフリカ支援、NGOや企業活動などのテーマにつき内外の研究者、実務者を招き参考人質疑
平成19年6月13日(第166回国会)、ODA特別委員会では、これまでの調査の結果を踏まえ、我が国の新たな国際援助・協力の在り方について国会からの考え方を発信し、ODA政策に反映させるため、7項目からなる提言を取りまとめ、提言に至るまでの経緯等も収録した調査報告書(中間報告)を議決し、議長に提出しました。
提言には、ODA予算の適正な事業量の確保や、平和構築への積極的関与、国際協力の人材育成のための一元的な研修センターの設置などが盛り込まれています。
平成20年は、我が国においてG8北海道洞爺湖サミット及び第4回アフリカ開発会議(TICADⅣ)が開催される年であることなどを踏まえ、ODA特別委員会では、我が国の対アフリカ支援や国際援助の在り方等について、集中的に内外の識者を参考人招致して意見を聴取し、質疑を行いました。そうした議論を踏まえ、平成20年5月16日(第169回国会)においては、「G8北海道洞爺湖サミット及び第4回アフリカ開発会議(TICADⅣ)に向けた我が国の国際援助の在り方等に関する決議」を行うとともに、福田内閣総理大臣等の出席を求め、決議の内容を踏まえて質疑を行いました。さらに、6月6日には、5月28 日から30日にかけて横浜で開催されたTICADⅣの成果や今後の課題等について、高村外務大臣から報告を聴取するとともに質疑を行いました。
第177回国会(平成23年1月24日~8月31日)において、ODA特別委員会は、国際協力機構(JICA)の駒ヶ根青年海外協力隊訓練所等での調査、海外コンサルティング企業協会関係者からの意見聴取等の調査を行い、我が国社会の活性化につながる援助人材の育成・活用や、我が国の成長戦略におけるODAの活用に関連する施策の充実が急務であるとの認識を深めました。
さらに、東日本大震災に際し多くの開発途上国等を含む国際社会から寄せられた支援に応えるためにも、国民の理解と支持に基づくODAの持続的な推進が必要であるとの認識に至り、7月27日に「政府開発援助の持続的な推進を求める決議」を行いました。