本協議会は、議員の海外派遣の在り方についてかねてより検討を進め、昨年七月二十八日にODA派遣についての報告書を提出したところであるが、その後、そのための外国旅費が本年度予算に計上された。これを受けて、派遣の具体的実施方法等について各会派一名から成る打合会に検討をゆだねていたところ、今十一日、同打合会から「平成十六年度ODA派遣」についての報告書が提出された。これに基づき協議した結果、この報告を了承するとともに、これを本協議会の報告とすることとした。
よって報告する。
平成十六年六月十一日
参議院改革協議会座長 青木 幹雄
参議院議長 倉田 寛之 殿
参議院改革協議会
座長 青木 幹雄(自民)
協議員 野間 赳(自民)
同 保坂 三蔵(自民)
同 溝手 顕正(自民)
同 齋藤 勁(民主)
同 山本 孝史(民主)
同 木庭 健太郎(公明)
同 池田 幹幸(共産)
同 渕上 貞雄(社民)
本打合会は、本協議会から検討をゆだねられた平成十六年度ODA派遣の目的、派遣地域、派遣団の編成について協議を行い、結論を得たので、別紙のとおり報告する。
平成十六年六月十一日
参議院改革協議会ODA派遣に関する打合会
保坂 三蔵
齋藤 勁
木庭 健太郎
池田 幹幸
渕上 貞雄
参議院改革協議会座長 青木 幹雄 殿
参議院改革の一環として、「決算重視の立場から、ODA経費の効率的運用に資するため」(平成十五年七月二十八日参議院改革協議会報告書)、ODA派遣を実施する。
なお、実施に当たっては、年度ごとに重点的な調査対象を定め、派遣地、視察事業等を選定することとし、本年度は、我が国のODAの実績に占める割合の高い有償資金協力を重点的に調査することに意見が一致した。
参議院改革の実現に必要な経費として従来の海外派遣旅費とは別枠で計上されたODA派遣のための外国旅費二千万円を念頭に置きつつ、ODA派遣の重要性にかんがみ、派遣の実効性をより高めるため必要な場合には、所要の額を確保する。
(1) 派遣議員数 一班六人を基準として、三班編成する。
(2) 会派割当 各会派への派遣議員の割当ては、あらかじめ十分な準備作業を行う必要から、現在の各会派所属議員数を基に、小会派にも配慮して検討した結果、以下の配分とすることに意見が一致した。
自 | 民 | 公 | 共 | 社 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
(1) | 3 | 2 | 1 | 6 | ||
(2) | 3 | 2 | 1 | 1 | 7 | |
(3) | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | |
計 | 9 | 5 | 2 | 2 | 1 | 19 |
派遣地域は、過去のODA供与実績を勘案して東南アジア等近隣諸国を重視しつつも、偏りがないよう、また、当該年度の重点的調査対象を念頭に置きつつ選定するものとする。
初年度については、以上の基準に照らし、次の3地域を派遣候補地とする。
(1)中国地域(中国、フィリピン)
(2)東南アジア地域(タイ、インドネシア)
(3)中南米地域(メキシコ、ブラジル)
なお、具体的な視察事業については、派遣団において決定することとする。
おおむね十日以内とする。
派遣後の報告書は、決算委員会を始めとする関係委員会等における国政審議のため活用されるよう全議員に配付するとともに、関係機関等に送付する。
また、本院の決算重視の姿勢を示すため、広く一般に公表する。